2009年11月21日土曜日

いい夫婦の日(笑)

明日、11月22日は「いい夫婦の日」らしいです。結構知れ渡ってますよね。で、毎年この言葉を聞くたびに沸き起こっていた違和感を、ようやくカタチにできそうなので書くことにします。「違和感をカタチにする」の言い回し自体が違和感ではありますが、他に適切な表現が見つからないので……。

さて、「いい夫婦の日」には公式サイト?もあるようです。そこから引用すると、「普段パートナーに伝えられない想いを伝えたり、気持ちをカタチにして贈ったりする、いいきっかけにしていただきたいと思います。そして『いい夫婦の日』が、夫婦でお互いを見つめ合い、絆をさらに深める素敵な一日になることを、私たちは願っています」だそうで。11月22日の「1122」が「いい夫婦」と読めるから制定されたとのことです。

別に、「いい夫婦」自体を否定するつもりはありません。むしろ素晴らしいじゃないですか。でも、こんな日をわざわざ作らなくたって、常に仲良くしてればいいだけであり、「普段パートナーに伝えられない想いを伝えたり…」って、そんなの、この日を待たずして伝えろよと。「普段伝えられない問題を、次回の会議でお伝えします」などとのたまうリーマンみたいなものです。いやいや、会議を待たなくてもいいから、いますぐ伝えろって!

それに、偽善臭がそこかしこに漂っているのがまた寒い。「夫婦でお互いを見つめ合い、絆をさらに深める…」だなんて、言われなくてもわかってる話を、ことさら美談に仕立て上げようとするのに鳥肌が立ちます。24時間テレビの「愛は地球を救う」に通じるものがありますね。「ねぇねぇ、僕たちっていいことしてるよね」「そうそう!いいことしてるよ。ほら、いいことも言ってるよ!」「うわぁ、いいこと言ってるね!」「私も私も!いいこと言うよ!」「すごいじゃん!それめっちゃいいことだって!」「さぁ、みんなでいいこと言い合おうよ!」みたいな、予定調和的な「いいこと」の大合唱には耳をふさぎたくなります。それが「いいこと」なのは誰しもわかってるわけであって、改めて口にする必要があるんですか。とどのつまり、いい人だと思われたいだけじゃん。

いい夫婦の日も、同じような構造に見えます。「夫婦でお互いを見つめ合い、絆をさらに深める…」だの、抽象的な「いいこと」を振りかざして、いったい何になるというのか。「今日はいい夫婦の日だから、お互いを見つめ合い、絆をさらに深めようよ!」と、パートナーに向かって力強く宣言すればよいのでしょうか?

明日がいい夫婦の日であれば、明日以外の364日はいい夫婦じゃなくてもいいんだなぁ……と書き進めるごとに、自らが結婚できていない腹いせに、いい夫婦に悪態をついてるだけの負け惜しみに聞こえてくるのは気のせいか……。ええ、それは別に否定しません。どうせ、僕のようなつまらない男は、世のカップルをうらやみつつ、休日にしこしことブログを更新するのがささやかな楽しみなんだ。

ちなみに、この「しこしことブログを更新する」の「しこしこ」は、「持続的に、地道にするさま」な意の副詞です。でもどうしても、しこしこはあっちを連想してしまう……ってことでひらめいたのですが、本日11月21日は、「1121」で「いいじいの日」と呼べるのではないか……。

「いいじいの日」だなんて、じい大好きなお好みソースさんにふさわしい日じゃないですか……。

「21」をじいと読むのは少し強引じゃないかとか、いいじいって具体的にどんなのですかとか、そもそもこれは「ひらめき」たり得るのかとか、細かいことはおいときましょう。「いいじいの日」……いいじゃないですか! 語感からして気持ちよさそう。それに、「普段パートナーに伝えられない想いを伝えたり、気持ちをカタチにして贈ったりする」の趣旨も共有できます。ようするに、自分の息子に対して、普段と違う刺激を伝えて、何だったら道具を使えってことですよね。マジで、日本記念日協会に申請してみようか……。いいじいだけに、イージー(Easy)に承認されたりして……なんちゃって。あはっ。

ところで、テニスの選手は利き腕だけ太くなるって話がありますけど、最近僕も、左腕が太くなってきたような気がします。長年にわたって酷使(まさにコク使!)してきたのが原因であり、このペースだと、ますます太くなりそうだ……。今後、初対面の人と「左腕が太いようですが、テニスされてたんですか? 」「いえ、テニスっていうか、○ニスをたしなんでて…」なんて会話が交わされるおそれも浮上してきました。どうしよう。これから徐々に右手へシフトしていくべきか……。

それはともかく、今年から11月21日を「いいじいの日」とし、パートナーである左手さんに感謝の意を伝えることにします。いや、それ以上に、普段温かく見守って下さる紙様にも感謝ですね。「紙様」とはもちろんティッシュ様のことです(いつもお世話になっております)。いかなるときも優しく受け止めて下さる吸収力に感謝。ありがとうございます。

おお、紙(かみ)よ、手(しゅ)よ、今宵も我を見守りたまえ。○ーメン。