2010年6月1日火曜日

させていただきますは嫌いとさせていただきます

昨今、語尾に「させていただく」を付けるのが一般的な敬語になってますね。これに対して「間違ってるだろ!」と主張するつもりはありません。日本語は時代とともに変わるものだから仕方ない。とは言え、安易に「させていただく」を付ける人は嫌いです。

「させていただきます」と付けておけば敬語っぽく聞こえるし、何にでも付けられるし、便利なのはわかります。でも、「とりあえずへりくだってますよ~、フフン」感をかぎとってしまうから好きにはなれません。あまりにも連発されるとイライラしませんか。

僕が言いたいのは、安易に「させていただく」を使う人たちって、「はいはい、とりあえず自分がへりくだっとけばいいんでしょ」と、心の中では舌を出してるのではないかと疑問を投げかけさせていただきたいってことです。言葉に気持ちがこもってないというか薄っぺらいというか、また妄想させていただいてるわけですが、世間にはびこる「させていただく」には平素よりうんざりさせていただいてますから、意を決して書かせていただきました。この調子だと、「させていただく」を使わないと敬語にならない社会が到来させていただくのではと憂慮させていただき、「させていただく教」に洗脳された信者への警鐘とさせていただきます。

そう、恐れているのは、「させていただく」を付けないと敬語にならない事態。「する」の謙譲語は「いたす」ですから、という主張が少数派になると終わりで、いくら正論を吐いても、「『させていただく』を付けないと敬語に聞こえない人」が多数派になればそっちが正しくなりますよね。これ、近い未来の話になりそう。

ところで、先日携帯ショップへ行ったときの話です。対応してくれた女性店員さんが、もう典型的な「させていただく人」。「お電話をお預かりさせていただいてもよろしいでしょうか?」「はい、ではお預かりさせていただきます」「電話番号をお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか?」「ご本人様の確認をとらせていただきます」。途中で「がああああ!」と叫びたい衝動に駆られたけど持ちこたえられてよかった。いちおう、外面はいい人なので。

もしかしたら、企業の接客マニュアルにそういうルールがあるんじゃないかと憶測してみましょうか。接客用語として「させていただきます、と言いなさい」と指導されていると。であれば、前述の「『させていただく』を付けないと敬語にならない社会」というのは、もう現実となってるのだろうか……。いやだな、そんな社会。

あっ、下半身がだらしない女性(今風に言うと「性に奔放な女子(笑)」か?)は「させ子」と呼ばれますが、「させていただく」を乱発する女性もそう呼んではどうでしょう。「させていただくを乱発する子」を略して「させ子」で。させていただくさせていただくとうるさい女性に相対した際は、「ケッ、このさせ子め!」と心でさげすんでおけば多少はイライラも和らぐかもしれない。よし、今後試してみよう。

というか、われながら「させ子」ってうまいこと言っちゃった。いかがですか。あるいは今風に「サセージョ」なんていかがでしょうか。男性の場合は「させお」あるいは「させメン」でいいかな。

話があちこちに飛んだのでまとめますと、要するに「させていただく」が嫌いなんです! ということです。例によって、ひと言でまとまる内容を長ったらしく書くのが好きな人ですみません。あ、すみませんと言わせていただき、こんな感じでまとめさせていただき、本日の日記とさせていただきます。